無限の彼方へ:宇宙技術は進化を続け、キスラーのソリューションも一旦を担っています

宇宙飛行士、火星開発競争、宇宙事業者、宇宙旅行者。宇宙事業にまつわる状況をすべて把握することは困難になってきています。しかし、変わらないことがあります。キスラーは、60年以上にわたって世界中の宇宙プログラムに高性能測定技術、アドバイザリーサポート、サービスを提供してきたことです。現在の活動の概要を以下に示します。

20世紀の間、アメリカとソ連という2つの大国の対立関係は宇宙でもその舞台となりました。しかし、21世紀になって状況は一変しました。多くの国がこぞって宇宙探査事業に参入し、宇宙飛行がもたらす威信と技術的挑戦において、各国独自の権利を主張し始めました。キスラーは、60年以上にわたって世界中の多数の国や企業とパートナーシップを結び、多様なアプリケーション領域で使用される信頼性の高い測定技術により、誇りをもってサポートしてきました。

国際宇宙ステーション(ISS)でのほぼ20年に及ぶ有人プロジェクト運用の成功を受け、科学技術は政治的分断を埋めることができることが実証されました。ISSは4つの国とESA(欧州宇宙機関)が運用し、すでに16の国の宇宙飛行士を受け入れています。このプロジェクトによって影が薄くなっていますが、他にも数カ国が宇宙への第一歩を踏み出しています。その筆頭が中国であり、短期間で驚くべき成果を挙げています。 アメリカによるISSへの中国の参加禁止措置が一因となり、中国はすでに独自の宇宙ステーションを運用しています。インド、韓国、イラン、ニュージーランドおよびアラブ諸国の一部の国(サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦)も宇宙探査事業に新たに参入しています。

民間宇宙飛行が幸先のよいスタートを切る

21世紀に出現したまったく新しいトレンドの1つが、宇宙飛行の商業化です。SpaceX社が製造したFalcon 9ロケットは、2020年5月30日に打ち上げに成功しました。NASAのクルードラゴン(Crew Dragon)宇宙船(同じくSpaceXが開発)をISSに運ぶという偉業を達成し、とりわけElon Musk氏はとっては、10年ほど前にスペースシャトル時代が終了して以来、はじめてアメリカの大地から有人飛行船のミッションを成功させたことになりました。世界中の民間企業も、新しい技術的アプローチを進めたり、宇宙ツーリズムを推進する姿勢を見せています。

さらに、2020年は火星の年です。火星は地球に比較的似ているため、太陽系の中でもより多くの関心を集めており、この赤い惑星に3つ以上のミッションが立ち上げられる予定です。ただし、火星への旅は、ホーマン遷移軌道と呼ばれる軌道に沿って最速でも26か月ごとに1回となります。NASAはすでに、火星に惑星探査機を送り込む5回目のミッションを視野に入れており、新しい着陸計画を試験しています。一方、中国は惑星探査機を搭載したはじめての火星への飛行ミッションを立ち上げようとしています。最も驚くべき開発は、わずか6年前に宇宙探査機関を設立したアラブ首長国連邦でしょう。同国のミッションは「Al-Amal(希望)」と名付けられ、まずは火星の軌道に宇宙探査機を送り込むことを目指しています。

再現性のある高精度測定技術

キスラーはこれらの取り組みをどのように支えているのでしょうか?キスラーが提供している測定ソリューションの製品群と、それらのソリューションが実際の宇宙プログラムをどのようにサポートしているかを見てみましょう。キスラーのソリューションは様々の分野を対象としています。

宇宙に行くということは、地球の表面から100 km以上高い地点に到達することを意味します。これを可能にする手段がハイパワーロケットです。力センサと動力計は、エンジン出力とせん断方向の力を得るために使用されています。高温での安定性を有する圧力センサと加速度計は、試験での燃焼の不安定さを検出するために使用されています。これらのセンサは、キスラーが自社で生産している圧電素子をベースにしており、最大700℃、短期間では最大1,000℃の温度に耐えます。

また、静圧モニタ用のピエゾレジスティブセンサも提供しています。例えば充填レベルのモニタや、エンジンへの供給ラインでの圧力測定などを行います。ここで説明したソリューションは、信頼でき、再現性のあるオペレーションを確実にするために不可欠なものです。 

地球の重力を脱出可能な信頼できるキャリアロケットを確保したら、次の問題が出てきます。どのようにしてペイロードを確実に軌道上に乗せ、さらに遠くの宇宙まで運ぶことができるか、です。人工衛星を軌道上に乗せるには、大規模な環境試験や荷重試験などを実施する必要があります。これは、打ち上げや飛行中に、ペイロードが非常に高い機械応力やその他の負荷を受ける場合があるためです。ここでもキスラーは、振動測定用の頑丈な加速度計など、このタスクに適したセンサを提供しています。宇宙航行のために搭載されるすべてのコンポーネントは、軽量で堅牢、コンパクトである必要があります。重さが1kg増えるごとにコストが跳ね上がるからです。別の重要なファクタは、測定システム全体が低アウトガスであることです。ガスによる沈着物は装置を深刻に損なう可能性があるため、これは非常に重要です。

特定のアプリケーション向けの画期的なソリューション

フォースリミット振動試験(FLVT)などテストベンチで行われるペイロード調査では、荷重センサを使用することで、試験時の過負荷(過度の共振振動による損傷)を防ぐというメリットがあります。 環境シミュレーションにて、リング状に構成した圧電式荷重センサで、加振機の加速度に応じた閉制御ループのセットアップが可能とされました。

キスラーは高性能な動力計も開発しています。その一例が型式9236Aです。セラミック製トッププレートにより、高い固有振動数と高感度、高い測定精度を兼ね備えています。例えば、衛星カメラ装置では、マイクロバイブレーションやジッターを防ぐことで高解像度画像品質が大幅に改善します。

宇宙飛行課題の解決に向けたエンジニアをサポートするため、極低温試験向けなどのセンサも提供しています。キスラーの何十年にもわたる経験と各国における支社がサポートしています。地球上のどこであろうと、お客様は宇宙プログラムに対して有益なサポートが得られます。キスラーでは開発パートナーシップ、技術コンサルティング、ローカルサービスを提供しています。

 

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