Power tool testing in Liebherr's mobile crane production plant at Ehingen with Kistler's cerTEST mobile testing system.
工場ゲートのかなり離れたところから見えてきたのは、空に向かってそびえる大きな移動式クレーンのブームです。これらのクレーンはドイツ・シュヴァーベン地方のエーインゲン(Ehingen)にある試験場で試験を受けたのち、世界中に輸出されます。Liebherr社では、自社で設けた高い基準を満たすために、製造に用いるすべてのボルト締付けツールについてキスラーの移動式試験システム「cerTest」を採用しました。
中核事業である建設機械の製造からスタートしたLiebherr社は、この数年で交通技術、機械製造、家電製品、さらには独自のホテルチェーンといった事業分野にも進出しています。2017年の売上高は約100億ユーロに達し、従業員数は43,000人以上にのぼり、業界のグローバル企業のひとつに数えられています。移動式クレーンの全事業はこのエーインゲンに集約されており、伸縮ブームを備えたオールテレーン(オンロードおよびオフロード対応)から格子ブームを備えたクローラクレーンまでが製造されています。Liebherr社がこれまでに製造した中で最大規模のものが、クローラクレーン「LR 13000」です。これはメキシコの製油工場の建設に用いられ、最大3,000トンの重量を持ち上げることができます。
エーインゲンでプラント計画責任者を務めるThomas Nüssle氏は、工場の特徴についてこう説明しています。「ここでは日々平均8台の車両を4つのラインで製造しており受注生産で、すべてジャスト・イン・タイムで進められています。出荷の前には、移動式クレーン用とクローラクレーン用に分かれた試験場で広範囲にわたる試験を行っています。Liebherr社は品質を最も重視しており、当社の卓越した製品は世界中で高く評価されています。それを維持するために、ボルト締結技術においても常にプロセス改善を図っています。」